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6/25 マネと音楽

画家の「エドゥアール・マネ(1832-83)と音楽」のテーマで講演会が、日本フォーレ協会主催でありました。

レクチャーは西洋近代美術史・日仏美術交流史学者の三浦篤氏、ピアノ演奏は日本フォーレ協会会長・作曲家・ピアニストの野平一郎氏です。

Img_5352マネはパリの上流階級の家庭に生まれました。、父は高級官僚、母は外交官の娘です。絵画の師はトマ・クチュールで描いた絵はサロンに出品し、生活のために売る必要のない恵まれた経済環境にいたブルジョワ芸術家でした

妻はピアノ教師、作曲家や音楽愛好家の友人を多く持っていました。描いた絵からも音楽好きは明らかです。

スクリーンに映しだされる妻の肖像画〈ピアノを弾くマネ夫人〉、交流のあった作曲家〈E.シャブリエの肖像画〉を観ながら、ピアノ演奏を聴きます。

♪シャブリエ:10の絵画的小品(1881)より第6曲「牧歌」第7曲「村の踊り」

親しい画家たちにも音楽愛好家が多く、マネの肖像を描いたファンタン=ラトゥールは音楽家、美術家、文学者と密接な交流をはかりました。

マネの初期の作品にはスペイン趣味の流行に影響を受けて、〈スペインの歌手〉〈ギターと帽子〉〈スペイン・バレー〉〈ギターを弾く女〉〈音楽のレッスン〉などがあります。

♪ビゼー:カルメンからハバネラ

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最後に〈テュイルリーの音楽会〉第二帝政期のパリ、ナポレオンⅢの宮殿の近くテュイルリー公園でのコンサートにおける集団肖像画です。詩人、批評家、音楽愛好家、サロンの女主人、左隅にはマネ自身も描かれています。中央にはマネの家族か?曖昧な部分があり、右側には当時頂点を極めた作曲家のオッフェンバック(笑いと快楽)、ナポレオンⅢの帝政に同調していました。左側にいる人達は新人作曲家ワーグナー(真面目と崇高)の信奉者たちです。

マネの周辺の芸術家達は共和主義者が多く、この絵の中には政治体制批判も隠れている?19世紀のフランスでは文学、美術、音楽が共鳴、照応し、新しい芸術の予兆を感じさせます。

♪オッフェンバック:「地獄のオルフェ」より第2幕のグラン・フィナーレ、第4幕のムニュエとギャロップ・アンフェルナル、各々の一部分を

♪ワーグナー:「タンホイザー」序曲

会場は芸大音楽学部の講義室なので、ホールのような音響効果はなく、ピアノの響きがイマイチだったのは残念でしたが、1枚の絵から様々な事柄を読み取れる興味深いお話しに聞き入りました。

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